有機化合物の構造解析に用いられる質量分析用イオン源のうち,最近特に注目を集めている新しいイオン化方式をまとめた.化学イオン化,大気圧イオン化,インビーム法はイォンー分子間反応により安定な擬分子イオン生成を導く方式であ吟,電界脱離イオン化は高電場によるトンネル効果あるいは融解状態でのカチオン付加で生成するイオンの高温高電場による脱難を利用する. 252Cfプラズマ脱離外子2次イオン質慧分析,高速原子衝撃,レーザー脱離などは,いずれも粒子ビームの衝撃によるスパッタヴング機構で擬分子イオンを与える.これら各種イオン源,イオン化機構,フラグメンテーション機構スペクトルの特徴などを示す.