1983 年 52 巻 6 号 p. 477-484
コヒーレント反ストークスラマン分光 (CARS) の原理と分光学的特徴を概観し,それにもとつく応用を気体測定を中心に述べる,すなわち, CARSの非線形,コヒーレントな特性は,通常のラマン分光法が適用できない火炎やプラズマなどのラマン測定を可能にし,高出力パルスレーザーを用いて温度,成分濃度等の秀布を実時間で求められる.その方法や結果を具体例で示し,さらに,空間外解能を高めるための測定法,偏光特性を利用した非共鳴バックグラウンド消去法などにも言及する.