応用物理
Online ISSN : 2188-2290
Print ISSN : 0369-8009
高性能走査トンネル顕微鏡とその応用
複合型電界イオンー走査トンネル顕微鏡 (FI-STM)
橋詰 富博桜井 利夫
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1989 年 58 巻 11 号 p. 1629-1636

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抄録

現在,世界中で稼働している走査トンネル顕微鏡 (STM) 粉は,超高藝窒仕様のものだけでも数十台は存在するが,高分解能像(原子像)が得られる実験条件に1ま,いまだに不明解な点が残っていて,STM研究者を困惑させる場合が多い.そのうち,最大の問題は,STMの心臓ともいえる探針先端の原子レベルでの形状がわからないままSTM像を得ようとしている点にあると考えられる,最近開発された,複合型電界イオンー走査トンネル顕微鏡 (FI-STM) は, FIMを絹いて探針先端の原子配列を観察でき,また,電界蒸発により,探針の原子配列を変えて希望する形状の探針にしたうえでSTM観察を行えるSTMで,“いつでも原子が見れる” STMとして,表面科学の研究に応用され始めた.

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© 社団法人 応用物理学会
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