1991 年 60 巻 12 号 p. 1214-1222
化合物半導体の金属一半導体界面に形成されるショットキー障壁の形成機構に関する研究の現状について概観を試みる.半導体のつくる種々の表面・界面には相互に強い相関が存在することが指摘され,したがって,今後はこれをふまえた統一的かつ原子的尺度にもとつく視点が必要とされることが強調されている.ことに,筆者らの「統一DIGS (diSorder-induced gap state) モデル」の概要をのべ,その立場からショットキー障壁が実験的に示す種々の愚るまいを解釈することが試みられている.