高分子ゲルは化学エネルギーを直接機械的仕事に変換する機能をもっている。ここではケモメカニカルアクチュエーター素材として開発してきた反復凍結法によるポリビニルアルコール系八イドロゲルを中心に述べる.このゲルはポリアニオンとポリカチオンを含んでおり,その作製条件によって機械的出カは大きく影響される.これまでにその最適条件を探ることで,現時点では骨格筋に近い出力重量比を実現できるようになった.アクチュエーターデバィスとして完成させるためには,今後,制御法,積層技術,エネルギー変換効率の向上など,次のステップの課題を解決していくことが必要となる.