2000年には出現するであろう1GビットDRAMに用いられるシリコン単結晶のあるべき姿について考察する. FZやCZ結晶中の点欠陥や析出核の振舞,酸素析出の挙動,欠陥制御技術の開発など大きな成果がみられた.さらに近年,シリコン結晶中での重金属不純物の振舞についての理解が進み,大口径化の進展と共に,シリコンバルク単結晶はULSI用基板としての確固たる地位を築いたかにみえる.しかし1Gビット時代にむけて,点欠陥の制約とそのブレークスルー,あるいは理想的基板としてのエピタキシャル結晶の発展性,さらにSOI実用化の可能性などを論じる.