応用物理
Online ISSN : 2188-2290
Print ISSN : 0369-8009
回折格子を用いた光集積技術
西原 浩
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1992 年 61 巻 1 号 p. 2-13

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抄録

光技術による超高速大容量情報処理の期待が高まっている.その実現には,電子技術がそうであったように,光の集積化技術が肝要である.光集積化の達成には,複合機能をもつ光学素子である回折格子を利用する方法が考えられる.一般に回折格子には,種々の複雑な光波面変換機能をもたせることができるので,これをうまく組み込むことによって集積化が可能となる.このような回折格子の格子線は円形,曲線,不等周期など特殊な形状になるので,そのパターン描画露光には,コンピューター制御による電子ビームやレーザービームの利用技術の研究が重要となる.本稿では,集積化された光デバイスのいくつかの代表例を紹介するとともに,この技術の現状と将来の課題を述べる.

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© 社団法人 応用物理学会
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