1992 年 61 巻 12 号 p. 1275-1277
N2希釈O2中熱酸化したポーラスSiにおいて,通常の水素終端表面をもつポーラスSiと同様な,室温・高効率・可視光ルミネッセンスを観測した.この熱酸化ポーラスSiには水素結合が残留していないことから,シロキセン誘導体など,水素結合を含んだ化合物の存在が高効率・可視発光の必要条件でないことが明らかになった.また,フォトルミネッセンスの,酸化の進行に伴った挙動および励起強度依存性から,この発光が局在準位を介した発光再結合過程による可能性を示した.