応用物理
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単一粒界を用いた酸化物高温超伝導SQUIDの雑音
川崎 雅司
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1992 年 61 巻 5 号 p. 498-502

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抄録

酸化物高温超伝導体エピタキシャル薄膜に単一の結晶粒界を人工的に作製し,それをジョセブソン接合として利用した超伝導量子干渉素子(SQUID)の雑音について概説する.低周波雑音(1/ƒ揺らぎ)は,臨界温度(Tc)近傍ではSQUIDボディーにトラップされた磁束の熱運動に起因するフラックス雑音が支配的であり,それ以下の温度では接合自身から発生する雑音が支配的となる.接合から発生する低周波雑音を,接合の臨界電流Icと抵抗Rnの揺らぎにより統一的に説明した.これらの揺らぎは,粒界への酸素のドーピングにより可逆的に減少できる.超微細加工により,市販の4.2K動作のSQUIDをしのぐ白色雑音(3×10-31J/Hz,プランク定数の450倍)を77Kで記録した.

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© 社団法人 応用物理学会
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