応用物理
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極低エネルギーイオンビームを用いた薄膜形成
石川 順三
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1993 年 62 巻 12 号 p. 1180-1188

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抄録

物質原子間の結合エネルギーより少し大きな運動エネルギーを持つ極低エネルギーイオンが固体表面原子と結合する過程は,正イオンでは電離エネルギーの効果と運動エネルギーの効果が混在しながら生じ,負イオンでは運動エネルギーの効果が顕著に現れる.運動エネルギーが関わる原子間結合過程は,熱化学平衡反応とは異なる結合過程,すなわち,“運動力結合”によるものと考えられ,それによって従来のものとは異なる物性,言い替えれば原子間結合状態を持った物質を創製できる可能性がある.また,この運動エネルギーの効果を明らかにするための最適な粒子である負イオンを扱う技術が,近年非常に発展してきている.

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© 社団法人 応用物理学会
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