メタンの一つの吸収線に波長を安定化し,かつ高周波で変調した1.7μm単一モード半導体レーザー光を試料に通し,透過光強度の2倍波変化成分の大きさを測ることによって,吸収率1.2×10-5に対応する微量メタンを検出することができた.全圧が1気圧の試料を長光路セルに入れた場合,メタンの検出限界濃度および精度は5ppbであった.また,適当な標的粗面からの反射光を利用する反射方式でも,基本波および2倍波成分の大きさの比をとることによって,標的までの距離や反射率によらず定量測定ができることが確認された.さらに,波長の異なる二つの半導体レーザーを用いて,大気中のメタンと二酸化炭素の濃度の同時連続側定を行った.