1993 年 62 巻 8 号 p. 779-785
GaAsFET, HEMT, GaAsICなどのデバイスやGaAs結晶材料の簡単な歴史,現状および将来について述べる.ある技術が世の中に受け入れられるためには,その恩恵を受けるであろう最終顧客(消費者)や経済の動向が大切で,単に当事者のその技術に対する思い入れだけでは不十分である.うまく市場に参入できたGaAsFETやHEMTを例にあげ,まだ市場規模が小さく今後の動向に結晶材料サイドからも大きな関心が寄せられているGaAsICにつき,今後どんなアプローチが考えられるか私見を述べる.