応用物理
Online ISSN : 2188-2290
Print ISSN : 0369-8009
ISSN-L : 0369-8009
円偏光放射光と内殻の磁気光学効果-磁性研究への新しいアプローチ-
小出 常晴
著者情報
ジャーナル フリー

1994 年 63 巻 12 号 p. 1210-1218

詳細
抄録

こく最近,真空紫外線~軟X線領域の高エネルギー円偏光放射光の利用が可能になり,磁性体の内殻光吸収および内殻光電子放出における磁気円二色性という新しい実験手段が登場した.これらの現象は,双極子遷移に対するスピン・軌道相互作用と交換相互作用の効果で生ずる.この実験方法は,磁性体を構成する個々の原子を特定したスピンに依存する電子状態の直接的情報を与え,軌道磁気モーメントとスピン磁気モーメントを分離した測定を可能にする.さらに,遷移の終状態で生ずる内殻正孔と価電子との相互作用に関する情報も得られる.この方法は,表面に敏感な測定モードで応用すれば,表面・界面の磁性を研究する新しい実験手段を提供する.

著者関連情報
© 社団法人 応用物理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top