1994 年 63 巻 2 号 p. 169-172
格子不整合系のペテロエピタキシーは,新しいデバイス作製のための材料設計の自由度を増す技術として注目を集めている.そのヘテロエピタキシーのメカニズムを調べることが,格子不整合に起因して発生する転位などの問題の解決をはかるために必要となっている.ここでは,-例として, InP, InAs基板上へのGaAs成長初期過程を, STMを用いてその場観察した結果について述べる.どちらの基板上にGaAsを成長した場合も,成長量を増すと,二次元成長から三次元成長へ成長モードが変化し, GaAS/InPでは2.0分子層 (ML), GaAs/InAsでは0.75MLの成長量でこの成長モードの変化が起こった.