1995 年 64 巻 10 号 p. 995-1001
水素化アモルブァスシリコンの光劣化の主たる原因は中性ダングリングボンドの光生成によるものと考えられている.これまでに提案されている光による欠陥生成の主なモデルとして,(1)弱いSi-Si結合切断モデル,(2)荷電欠陥モデル,(3)不純物モデル,があげられる.これらのモデルについて説明し,それらの問題点について述べる.さらに,最近の低温での光劣化およびSi-N合金系での光誘起ESRの結果にっいて述べ,これらのモデルとの関係を考える.また,光生成欠陥を評価する上での注意点についても述べる.