1995 年 64 巻 12 号 p. 1234-1238
走査型トンネル顕微鏡(STM)・原子間力顕微鏡(AFM)・表面プラズモン顕微鏡(SPM)・X線光電子分光法(XPS)・昇温脱離法(TDS)などを用いて,Au (111)単結晶表面上における自己組織化単分子単(Self-Assembled Monolayer: SAM)の吸着・脱離過程を検討した.特に吸着最初期においては, Au(111)表面における22×√3表面再配列とそのヘリングボーン構造に基づく選択吸着核形成や,拡散律速に従うドメイン形成などが確認された.また,吸着過程における基板表面自己清浄効果や脱離週程における二量体化が確認され,さらに,UV照射による酸化脱離過程などが明らかになった.