応用物理
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Print ISSN : 0369-8009
化合物半導体のDXセンターと双安定性
斎藤 峯雄
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1996 年 65 巻 2 号 p. 119-125

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抄録

ドナー(電子供与体)不純物を添加した化合物半導体で検出されるDXセンターは, (1) 禁制帯中に深い準位を生成するため,このセンターの制御が工業的に重要である,および (2) 永続光伝導など,物理的に興味深い性質を持つ,の理由により精力的な研究が行われてきた.このDXセンターの正体は,通常は浅いドナーとなる置換型不純物が大きな格子緩和を伴う事により生じたものである事がわかってきた(置換型不純物原子が通常持つ四つの結合のうち一つが切断されてできた原子配置がDXセンターのものであるとする説が最有力である).本稿では,この大きな格子緩和を伴うDXセンターの電子状態の特徴を解説し,さらに同様の格子緩和が種々の半導体系で生じる事を説明する.

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© 社団法人 応用物理学会
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