応用物理
Online ISSN : 2188-2290
Print ISSN : 0369-8009
ZnSe 系発光素子の現状と将来
奥山 浩之石橋 晃
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1996 年 65 巻 7 号 p. 687-696

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抄録

II-VI族化合物半導体レーザーの実用化はあとわずかのところまで迫ってきた.室温連続発振する ZnCdSe 活性層/ZnSSe ガイド層/ZnMgSSe クラッド層分離閉じ込め型ヘテロ構造レーザーの現在までに報告された最もよい特性は,発振波長 510nm 程度での闌値電流密度 210A/cm2,閾値電圧3.3Vであり,動作時間は100時間を突破した.しかし,デバイスの商品化のみならず,II-VI族化合物半導体の研究はその組み合わせの豊かさ,その物性のIII-V族化合物半導体などとの違いと類似点の存在,イオン性においてIV族からI-VII族化合物半導体までの中間的な物質であることなど,基礎的な研究の範囲はかなり広いものがある,このII-VI族化合物半導体の最近の研究について,発光素子を中心にその物性からデバイスまでを解説する.

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© 社団法人 応用物理学会
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