1997 年 66 巻 10 号 p. 1084-1088
蒸着重合法において,構造を制御した機能性薄膜を形成するには,モノマーの反応性,蒸発特性,基板上での挙動を明確にする必要がある.本稿では最初に現在までの蒸着重合法を用いた分子配向膜作製,および機能性薄膜作製に関した研究を紹介し,本論で溶液中での反応速度測定と蒸着重合法の可否の検討,真空中での熱重量分析を利用したモノマーの蒸発速度,蒸気圧,表面吸着時間の測定,In-Situでの高感度反射赤外分光法を用いたモノマーの基板上での挙動について,それぞれ例を挙げ概説した.