応用物理
Online ISSN : 2188-2290
Print ISSN : 0369-8009
ナノスケールの物性や機能をどう測るか—ナノ構造の「構築」から「計測」へ—
青野 正和姜 春生中山 知信奥田 太一喬 山櫻井 亮ティアストループ カーステン呉 章華
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1998 年 67 巻 12 号 p. 1361-1369

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抄録

走査トンネル顕微鏡 (STM) による原子の操作が最初に試みられてから約10年が経過した.この間にSTMをはじめいくつかの走査プローブ顕微鏡 (SPM) によって原子スケールからナノスケールの構造(ナノ構造と総称)を制御して構築する研究が著しく進展し,今日ではさまざまな意図したナノ構造が構築できるようになった.次の10年を展望するとき,ナノ構造を構築する研究に加えて,構築したナノ構造の物性や機能を計測する研究が中心的な重要性をもつことになろう.したがって,そのような計測に必要な各種の新計測法を積極的に開拓しなければならない.この視点に立って,ナノスケールの電気的特性,光学的特性,磁気的特性を計測するための最近の新方法の開発について紹介する.

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© 社団法人 応用物理学会
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