応用物理
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超音波輻射圧による生体微粒子操作技術
安田 賢二
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1998 年 67 巻 3 号 p. 323-326

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抄録

溶液中に分散した微量の細胞,タンパク質,ONAなどの生物試料を一つ一つ非接触で操作することは,より微量の試料の機能解析,組成分析が必要となる将来の生物学,医療の分野でぜひとも確立したい技術である.非接触力の一つ,超音波輻射圧はmm程度の幅の勾配力場を作るのに最適なだけでなく装置構成も簡単であることから生物試料操作技術の有力候補の一っである.近年,この超音波輻射圧によって試料が受ける損傷や濃縮限界粒径の程度が明らかにされ始め,本技術を利用した次世代の生物試料濃縮.分離.精製技術への展開の可能性が検討されている.

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© 社団法人 応用物理学会
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