2000 年 69 巻 4 号 p. 415-419
最近, 100nm以下の解像(16ギガDRAM相当)を実現するF2エキシマレーザー光 (157nm) を光源とする半導体の光リソグラフィーに大きな関心が集まりつつある. “modifiedsllica”とよばれるフッ素をドープした無水シリカガラスが優れたF2レーザー耐性を示すことがわかり,これまであきらめられていたフォトマスク基板としての可能性が示されたことが一つの契機となった.F2レーザー光と合成シリカガラスとの相互作用の解明は,新たな欠陥種としてひずみボンドの重要性を明らかにしつつある.本稿では,合成シリカガラスとF2レーザーとの相互作用について,筆者らのアプローチと結果について紹介する.