2000 年 69 巻 8 号 p. 993-998
20世紀文明の発展を支えたエネルギー技術の進歩とその変遷について考察し,その流れの底流には,エネルギー資源の生産,貯蔵輸送をめぐる経済性と環境負荷がからんでいることを指摘する.さらに21世紀のエネルギー需給の見通しについての調査結果と,その分析から電気エネルギー需要の急速な伸びと関連して,これを環境負荷ゼロで発電できる太陽光発電プロジェクト設定の意義と重要性について述べる.次いでこの技術の現状とその将来展望についてレビューした.最後に,この技術の応用システムの急速な広がりとともに,新たに検討されつつある地球環境問題への新しい研究プロジェクトについて紹介し,議論する.