2002 年 71 巻 11 号 p. 1352-1356
超高速トランジスタの素子単体の動作速度は,微細化技術の進展とともに本質的な限界に接近しつつある.加えて,動作周波数の向上とともに,信号波長が回路の物理的寸法に接近することに起因したさまざまな寄生効果により,半導体集積回路(IC)としての動作速度の向上も困難になりつつある.かかる超高速領域における,デバイス技術,IC設計技術の現状と将来動向を概観するとともに,速度限界・帯域限界の克服を目的とした光電子融合技術に関する最近の試みについて紹介する.