日本心理学会大会発表論文集
Online ISSN : 2433-7609
日本心理学会第84回大会
セッションID: PO-073
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15. 発達
田中ビネー知能検査Vモンゴル版の開発―その経緯と展望―
*永田 雅子若林 紀乃福元 理恵野邑 健二金子 一史中村 淳子大川 一郎
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抄録

我々は,モンゴル国で初めて標準化された知能検査として,田中ビネー知能検査Vモンゴル版の開発を行った。モンゴルの社会文化にあわせた検査内容の検討を行うため,モンゴル国立教育大学と研究プロジェクトチームを立ち上げ,2017年6月(2~13歳:68名),2017年11月(1~16歳:320名),2018年10月~11月(1~16歳:800名)の計3回の調査を実施し,標準化を行った。1歳級~13歳級全96問中4問を削除し,問題文・イラスト等の変更を67問に,うち13問については年齢級の変更も行った。最終的には1歳級~12歳級全90問の構成となった。90問中76問(84.4%)が当該年齢において原則的基準(通過率がおよそ45%~75%内)にそったものとなり,モンゴルの子どもたちの知能発達を適切に把握できるものとなった。一方,日本とは通過率が異なる問題や,高年齢問題で当該年齢以降に通過率が頭打ちになるなど,日本の標準化データとの差異が認められた。今後,日蒙比較を詳細に行うとともに,経済・文化の発展や検査の浸透,カリキュラムの変化に伴い,通過率が上昇するのか経時的な検討が必要と考えられた。

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