主催: 日本心理学会第85回大会準備委員会(明星大学)大会長 境敦史
会議名: 日本心理学会第85回大会
回次: 85
開催地: 明星大学
開催日: 2021/09/01 - 2021/09/08
本研究では,組織成員の逸脱行為と道徳性の基盤との関連を検討した。逸脱行為の違い(ゴミ投棄,バラン使いまわし,他所の木の伐採,および資料の不返済;被験者内)と行為が組織的に行われたか否か(行為の組織性;業務外における個人的判断,業務中における個人的判断,および業務中における規範的判断;被験者間)を操作した。また,それらと組織への責任帰属などとの関係を検討した。社会人200名に対し,クラウドソーシング会社を介して調査を実施した。その結果,業務中における行為の場合,ごみの放棄・バランの使いまわしは,他所の木の伐採や資料の不返済に比べ,危害・裏切り・不潔の道徳性得点が高かった。業務中におけるごみの投棄に対しては,他の行為に比べ全体的に組織にネガティブな反応が示された。被害対象の公共性が判断に重要である可能性が示された。道徳性基盤の各側面と組織責任判断との関連は,逸脱行為と行為の組織性によって異なり,本研究において一般的な傾性は明らかにならなかった。