1.本研究は数概念の発達を,数の同時把握および量形態の模写によってとらえることを目的とする。2.数の同時把握は,不定形の集合からの若干数のとりあげ,および数の命名をさせた。また,量形態の模写は,点4,5,9の集合体を模写させた。3.数の同時把握は,年令段階の進むに従い課題遂行の方法,正確度が,相隣接する年令段階と一部重疊しつつ発達する。4.数のとりあげにおいて,日本語数詞の特質の影響がみられた。5.数命名の正確度は点刺激の数の大きさ,年令段階に依存しはするが,形態の如何によっても影響することがみられた。6.畳形態の模索の正確度は,点刺激の数の大きさ,年令段階に依存しはするが,形態の如何によっても影響することがみられた。