2018 年 25 巻 1 号 p. 56-73
公益財団法人中部圏社会経済研究所では,これまで中部広域9県を対象とする「中部圏地域間産業連関表(2005年版)」(2011)の作成に始まり,「中部圏地域間産業連関表(延長表2010年版)」(2013)「中部圏地域間産業連関表(接続表1995-2000-2005年)」(2014)を推計し,中部圏の地域構造や各種の波及効果分析に利用してきた.2016年に各県から2011年産業連関表が公表されたことにより,新たに地域間交易係数を推計し,2011年中部圏地域間産業連関表を作成した.作成方法について整理し,生産・雇用に関する比較優位指標,付加価値誘発額,平均波及長指標を用いて,地域構造の特徴について検討した.