別冊パテント
Online ISSN : 2436-5858
AI関連発明の発明者
中山 一郎
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2021 年 74 巻 26 号 p. 49-69

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抄録

 AI関連発明は,①AI技術自体の発明,②AI道具型発明,③自律的AI創作物に分類され,現状では,①又は②が多数を占める。本稿では,従来の発明者の認定基準も踏まえて,各類型の発明者について検討した。①AI技術自体の発明及び②AI道具型発明の発明者は,現行法の発明者概念の解釈問題であるが,人間の関与が多少抽象化するAI関連発明特有の事情にも留意する必要がある。③自律的AI創作物については,まずDABUS出願をめぐる問題を分析した。また,真に自律的か否かは不明であり,自律的AI創作物はAIの利用を隠す可能性もあるため,自律的AI創作物は発明者不在と即断する実益は少ない。人間の関与の抽象化はAI道具型発明でも生じており,発明者に要求される人間の関与はどの程度抽象的なものでよいかを優先して検討すべきである。なお,今後の技術の発展によっては発明者概念の見直しを検討する必要性は高まるが,その際には自律的AI創作物を保護する必要性も併せて検討する必要がある。

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© 2021 日本弁理士会
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