別冊パテント
Online ISSN : 2436-5858
不正競争防止法第2条第1項第3号による商品形態の保護
―「無体物保護の可能性」と「保護期間」―
安立 卓司
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2023 年 76 巻 29 号 p. 89-105

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抄録

 本稿では、不正競争防止法第2条第1項第3号(形態模倣商品の譲渡等行為)に関し、2つのテーマを扱う。第一に、無体物の商品価値が加速度的に高まっている現在の社会状況に鑑み、画像デザインやタイプフェイスなどの無体物が3号で保護されるか否かについて検討する(テーマ1:無体物保護の可能性)。3号の趣旨、3号の「商品」要件、「商品の形態」要件の各観点から検討した結果、本稿は3号で無体物の保護が可能であるとの立場に立つものであるが、さらに、画像デザインやタイプフェイスを3号で保護する場合の実効性や、他の法律・規定での保護の現状についても述べる。第二に、3号による保護期間の終期及び始期について判示した注目すべき裁判例であるスティック状加湿器事件控訴審判決を踏まえ、3号の保護期間の終期及び始期について考察する(テーマ2:保護期間)。なお、令和4年12月に産業構造審議会から出された「デジタル化に伴うビジネスの多様化を踏まえた不正競争防止法の在り方(案)」についても、適宜言及する。

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