抄録
近年日本で開発された酸化チタンナノチューブは、光触媒として良く知られらアナターゼ型を基礎構造として持ちながら、内径数nm、外形8_から_12nm程度のオープンエンド型ナノチューブ構造を持つ。本材料は極めて簡単な低温化学プロセスにより自己組織化的にナノチューブが形成されるが、そのユニークな1次元ナノスペースの存在と高い比表面積および酸化チタンの機能から予測されるように、光触媒や高機能材料として期待されている。本研究では、酸化チタンナノチューブの高機能化を目的として合成プロセスを検討すると共に、ナノチューブ形成に与えるプロセスの影響や光学的性質などについて議論する。