抄録
二光子吸収を利用するデバイスとして、透過光強度を制限するパワーリミッティングデバイスや、パルスレーザー光源の強度揺らぎを低減化するパワースタビライジングデバイスが期待されている。以前我々は、鉛含有ガラスに関するパワースタビライジング特性の報告を行った。しかしながら現在、環境への配慮から鉛を含まないガラスが求められている。そこで環境対策光学ガラスとして我々の研究室で開発したチタノリン酸塩ガラスに対してパワースタビライジング測定を行った。本研究ではZ-scan測定における二光子吸収によって生じる透過光強度の変化(ΔT1-v)とパワースタビライジング特性の間の関係について考察した。