抄録
ラマンスペクトルは、X線回折法と同じように、物質の構造についての豊富な情報を提供する。半導体レーザーやホログラフィック・フィルターなどの開発により小型軽量化が進み、利用が活発化している。そのようなハードウエアの進歩と比較すると、ソフトウエアともいうべきスペクトル・データベースは、特に無機材料については整備が遅れている。そのような状況を改善するために、当所での研究開発に関連して蓄積されたデータや、新たに測定したデータも加え、公開することとした。現在、産総研のホームページから無償で利用することができる。その概要を説明する。