抄録
前回の研究では、BaTiO3粉末を原料にテトラ-n-ブトキシチタンと酢酸バリウムを用いてゾル-ゲル法により作製し、HIP法(圧力200MPa、保持時間1時間)により焼結を行った。その結果、1200℃で相対密度99%と緻密な焼結体が得られた。さらに比較的低温の900℃においても、密度97%の焼結体が得られた。しかし、粒子のc/a、粒径が共に小さく誘電特性が悪かった。そこで本研究では、添加剤を加える事によって誘電特性について検討した。BaB2O4、KFを加えた事で、1200℃において相対密度は低下したが、誘電率は比較的良い結果が得られ、これを元に密度、誘電特性共に最適になる条件を検討した。