抄録
ナノサイズのチューブ状アルミニウムケイ酸塩であ
るイモゴライト(外径約2.5 nm、内径約1 nm、長さ数+nm~数
µm)は、火山灰土壌中に風化生成物として存在する。また近年、
イモゴライトの有する高比表面積・吸着機能・イオン交換など
の特性を利用した、ヒートポンプ熱交換体・結露防止剤・自立
的調湿材料等への応用が期待されている。しかしイモゴライト
の構造が、ナノ~マイクロサイズの針状無機ナノファイバー化
合物であることから、その生体安全について検討する必要があ
る。そこで今回、イモゴライト懸濁液及び薄膜を作製し、動物
細胞(骨芽細胞様細胞株MC3T3-E1)培養中に添加させること
により、増殖及び毒性についての評価を行った。