抄録
シリカエアロゲルは、極めて密度が低い多孔性構造を有するため、高い光透過率を示す。この特性を活かして、チェレンコフカウンターや触媒として応用されている。一般的なシリカエアロゲルの作製は超臨界乾燥法が用いられている。しかし近年、常圧乾燥法により合成された、メチル基により修飾したキセロゲルが注目されている。そこで本研究では、ゾル合成の際の混合時間がキセロゲルの光透過率に与える影響について調査した。ゾル合成の際の混合時間の増加に伴い、波長200~2500 nmにおける全光線透過率が増加する傾向が得られた。また、波長550 nmにおいて、混合時間0.5 hと24 hを比較すると、3倍以上の全光線透過率の増加が見られた。