抄録
圧電体の薄膜を用いたナノ・マイクロデバイスの実現が期待されている。しかし、圧電体を薄膜化すると、その支持体である基板のクランピング効果により、圧電特性が大きく抑制される事が知られている。そこで、薄膜のような2次元構造ではなく、ナノロッドと呼ばれる基板に拘束されない1次元構造が注目されている。本講演では、我々が最近実現しつつあるPb(Zr,Ti)O3ナノロッドのエピタキシャル成長技術と、ナノロッド化がもたらす圧電特性への影響を報告すると共に、更なるスケールダウンによって期待されるサイズ効果について展望を紹介する。