Progress of Digestive Endoscopy
Online ISSN : 2187-4999
Print ISSN : 1348-9844
臨床研究
Helicobacter pylori除菌前後における消化器症状の検討
小熊 一豪久保 定徳野津 史彦白石 廣照矢野 剛司相原 成昭松川 正明熊谷 一秀
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2017 年 91 巻 1 号 p. 52-56

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抄録

【目的】2013年2月より上部消化管内視鏡検査(EGD)を施行しH. pylori感染胃炎が疑われた場合にはH. pylori感染診断検査,除菌治療が保険収載された.H. pylori感染胃炎で除菌前後の消化器症状の変化について検討する.【方法・対象】2013年3月から2017年3月までにEGDで木村・竹本分類による萎縮性胃炎と診断され尿素呼気試験でH. pylori感染と診断された61症例中,保険適用である一次,二次除菌に成功した60症例を対象とした.除菌前後の問診はGOS質問票を使用する.H. pylori除菌レジメンは下記のとおりである.一次除菌はEPZ40mg 分2+AMPC1,500mg 分2+CAM800mg 分2/日を7日間.二次除菌はEPZ40mg 分2+AMPC1,500mg 分2+MNZ500mg 分2/日を7日間.【結果】除菌成功率は一次除菌67.2%,二次除菌94.4%であった.除菌前に比べて除菌後,胃痛,胃もたれ,胸やけ,膨満感,食欲不振,げっぷ,胃酸逆流,吐き気の平均値の順番で有意に低下した(p<0.05).【結語】H. pylori除菌により,胃痛,胃もたれ,胸やけ,膨満感,食欲不振,げっぷ,胃酸逆流,吐き気の順番で軽減するためQuality of Life(QOL)改善が期待できると考えられた.

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© 2017 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
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