消化器内視鏡の進歩:Progress of Digestive Endoscopy
Online ISSN : 2189-0021
Print ISSN : 0389-9403
症例
内視鏡的バルーン拡張術が有効であったびまん性食道痙攣類似疾患の1例
杉浦 敏昭岩切 勝彦琴寄 誠山田 久木林 良紀中川 義也川上 明彦小林 正文
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1999 年 53 巻 p. 62-65

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抄録
 症例は28歳男性。平成8年7月,食事中の嚥下困難が出現し,近医受診。食道アカラシアと診断された。nifedipine内服にて一時軽快したが,その後内服無効となったため,精査目的で当科紹介入院となった。上部消化管造影検査では軽度食道拡張,粘液貯留がみられた。内視鏡検査では特記所見を認めなかった。そのため食道運動異常症を疑い,食道内圧検査を施行したところ,下部食道括約部(LES)圧55mmHg,弛緩残圧12mmHgであった。嚥下に伴う食道体部収縮波高は正常であったが,蠕動性はなく,すべて同時性収縮であった。以上よりびまん性食道痙攣類似疾患と診断。薬物療法は効果なく,内視鏡的バルーン拡張術(140~170mmHg,3分,3回)を施行したところ症状は消失した。食道運動異常症の治療法は確立していない。今回内視鏡的バルーン拡張術が有効であった食道運動異常症の1例を報告する。
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© 1999 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
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