パーソナリティ研究
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被害妄想に伴う感情を測定する尺度の開発
津田 恭充
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キーワード: 妄想, 妄想様観念, 感情, 不安, 怒り
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2011 年 19 巻 3 号 p. 245-254

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抄録

妄想の認知療法では,妄想の内容を変えることよりも,感情や行動を変えるほうが重要だという指摘がある。この考えに基づいて,本研究では,被害妄想に伴う感情を測定する尺度(EPDS)を開発した。大学生401名(男性209名,女性192名)がEPDSに回答し,そのうちの130名(男性60名,女性70名)が自己関係づけ尺度と妄想観念チェックリストにも回答した。構造方程式モデリング(SEM)を用いた検証的因子分析の結果,モデルはデータによく適合しており,因子的妥当性が確認された。EPDSと他の尺度との間には有意な相関が認められ,併存的妥当性が示唆された。また,尺度項目について高い判別力や高い内的整合性が得られた。これらの結果は,EPDSが十分な信頼性と妥当性を有することを示唆している。

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© 2011 日本パーソナリティ心理学会
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