1996 年 44 巻 2 号 p. 176-177
転勤先の学校には真空のポンプがなかった。そこでかねてからイメージしていた,簡易真空ポンプのできるだけ巨大なものを作ってみることにした。工具は鋸とドリル,それに円形カッター,材料は気柱共鳴などに使っていた口径の大きなポリカ管,長尺のボルト,ゴムシート,アクリル板など。この実験は青少年向けのイベントや勤務校での演示にも好評だった。それほど努力もしないのに,報われることはあるものだ。性能はと問われたら,真空放電ができるくらいと答えたらよいだろうか。