2003 年 51 巻 4 号 p. 272-276
本誌物理教育28-1(1980)の巻頭に掲載された大塚明郎氏の論文「物理教育の研究と論文」以降,現在に至るまで,本誌には4編の「特別論文」が掲載されてきた。改めて振り返り,これら論文を吟味して見ると,それぞれの論文が,この20余年の時代の流れの中で,ある意味で時代背景に要望されて実践されてきた「物理教育の研究」の報告であり,「物理教育の研究論文」のひな形として,学ぶべき要素を多く持っていることが見えてきた。また,それらの内容は,時代の流れを超えて,現代の物理教育現場の課題に対して,十二分に有意な示唆を含んでいることが分かった。