エネルギー問題,地球温暖化のような現実的諸問題を理科教育の中で扱うことは,科学的リテラシーの形成という点で重要でありながら,現実の日本の高校物理ではなかなかすすんでいない。そんな中で,2008年度より,総合的学習の時間-理科研究-を担当し,年間を通してエネルギーや放射線を題材にした授業に取り組んだ。生徒は課題研究,発表,討論を通して科学が社会に深く関わる問題に取り組む中で,興味関心を広げながら理解を深めていった。この探究活動を中心とした授業の内容を紹介すると共に,今後の課題と可能性について報告する。