2019 年 67 巻 1 号 p. 16-21
人文・社会学系の大学生を対象に,FCI(Force Concept Inventory)の問題を解決するときの眼球運動を測定し,解答後にインタビューを行った.インタビューから,実験参加者の多くが誤解(misconception)に基づき解答していることがわかった.注視(fixation)に注目して3つの指標を設定し,随意的な眼球運動の結果とインタビュー記録を精査し解析した.その結果,2つ以上の指標の値が最大になる場合は,解答時の眼球運動とインタビューで語られた内容の間の対応関係を矛盾なく解釈できることがわかった.