ペストロジー
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コンクリートブロック塀におけるカベアナタカラダニの発生消長
大野 正彦
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2019 年 34 巻 2 号 p. 89-94

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抄録

カベアナタカラダニの発生消長を知るため,2017年3月から7月にかけてコンクリートブロック塀上面のダニを調べた.ダニが出現する前の未明から姿を消す日没後まで1時間ごとに,ダニ個体数と環境要因(気温・湿度・上面温度・照度)を調べた.カベアナタカラダニは温度変化の著しい厳しい環境に生息し,上面が45°Cを超す高温になると活動が減る傾向にあった.ダニは3月中旬に出現し,6月中旬に姿を消した.観察1回あたりのダニ数(活動数)でみると,幼虫・若虫・成虫の最盛期はそれぞれ4月中旬,4月下旬~5月上旬,5月中旬であった.幼虫・若虫・成虫の出現期間はそれぞれ約40日間で,幼虫と成虫の時期は重ならなかった.

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© 2019 日本ペストロジー学会
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