2008 年 19 巻 4 号 p. 219-222
大伏在静脈単独結紮療法後の静脈瘤再発の原因の一つとして,結紮部間の大伏在静脈の開存がある.静脈瘤再発率をさらに低下させるために大伏在静脈結紮に加え,膝下で露出した大伏在静脈末梢端からカテーテルを用いてフォーム硬化剤を注入する本幹硬化療法を30肢に試みた.コントロールとして本幹結紮単独療法を10肢に行い,両群の大伏在静脈閉塞化を経時的に超音波法で観察した.短期成績では,結紮術単独よりも本幹にフォーム硬化療法を加えたほうが本幹の血栓閉塞化率が高かった.