静脈学
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症例
ストリッピング術で抜去可能であった重複伏在静脈の3例
内田 智夫
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23 巻 (2012) 1 号 p. 45-49

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抄録

重複大伏在静脈の頻度については1%から49%等さまざまな報告がある.また,その形態もさまざまである.今回,当院で伏在静脈瘤に対してストリッピング術を施行した症例を対象に検討したところ,大伏在静脈が一度分岐したあと再度合流している重複伏在静脈を3例経験した.いずれも下肢静脈瘤の術前に行った超音波検査で大伏在静脈の走行を確認し,ストリッピング術を行った.抜去した静脈の標本で肉眼的にも異常を確認できたので報告する.【症例1】59歳女性:左大伏在静脈の一部が約3 cmの長さにわたり分岐再合流していた.【症例2】71歳男性:右大伏在静脈の一部が約5 cmの長さにわたり分岐再合流していた.【症例3】41歳男性:左大伏在静脈の一部が約2 cmの長さにわたり分岐再合流していた.3症例とも血管が重複していた部位は,概ね大腿の中央付近であった.当院で2008年から2010年までの3年間に上記3症例を経験した.同時期にストリッピング術を行った総症例数162例200肢のうち1.5%の頻度にあたる.重複伏在静脈はまれではあるが,カテーテル治療やグラフト材料として採取する際に留意を要すと思われる.

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