2012 年 23 巻 3 号 p. 247-254
●要 約:弾性ストッキング・コンダクター資格は日本静脈学会が2002年から取り組んでいる資格認定制度である.医師,看護師,准看護師,臨床検査技師,理学療法士,診療放射線技師,作業療法士,臨床工学技師の資格保持者を対象に認定し,2009年6月から調査期間までに706名の有資格者を輩出した.今回この資格認定制度が臨床上どの程度役立っているのか,また個々の能力改善にどの程度影響を与えているのかを調査した.結果,資格の意義は非常に高い評価を得たが,職場で十分な評価を得て活躍の場を提供されているとは言い難い面もある.また弾性ストッキングのみで管理の難しい病態に対応するにはさらなる研鑽が必要である.アンケート調査により現状を把握し,当資格の将来を考察し報告する.