静脈学
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原著
当院における一次性静脈瘤に対する980 nm レーザーを用いた血管内レーザー焼灼術の初期経験
田中 潔三井 信介
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2013 年 24 巻 4 号 p. 403-409

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抄録

要約:【目的】当院における一次性静脈瘤に対する980 nm レーザーを用いた血管内レーザー焼灼術の初期経験を報告する.【対象と方法】2011 年6 月〜2012 年4 月までにendovenous laser ablation(EVLA)を施行した97 例122 肢を対象とした.経験数の増加に伴って適応基準を拡大した2012 年1 月以降を後期群(32 例43 肢),それ以前を前期群(65例79 肢)として,手術施行数,合併症,静脈閉塞率を検討した.手術方法は全身麻酔下に,全例穿刺法で静脈を焼灼した.術後1 週,1,3,6 カ月,1 年に外来で観察した.【結果】2 群間の比較では,全手術におけるEVLA の割合は前期群vs. 後期群:37.8% vs. 56.1%,照射エネルギー密度:66.6 vs. 66.2 J/cm,静脈瘤切除術施行率:29.1% vs. 83.7%とEVLA の割合と瘤切除術率に有意差を認めた.合併症は皮下出血を24.1% vs. 33%,疼痛を27.8% vs. 53.5%に認めたが,全例経過中に消失,EHIT Class 2 を2.5% vs. 2.3%に認めたが血栓は自然消失した.深部静脈血栓症は認めなかった.再疎通は前期の6.3%に認めたが,症状の再燃はなかった.【結語】EVLA は,重篤な合併症もなく,入院日数が少なく,審美的にも患者満足度が高い有用な手技と考えられた.

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