静脈学
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原著
慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)に対して肺動脈血栓内膜摘除術(PEA)を施行した患者における静脈血栓塞栓症の検討
小林 由幸孟 真阿賀 健一郎橋山 直樹根本 寛子島袋 伸洋益田 宗孝
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2018 年 29 巻 2 号 p. 53-58

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抄録

慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)の発症機序は不明で,深部静脈血栓症(DVT)の既往は約半数にしか認められない.われわれは,肺動脈血栓内膜摘除術(PEA)を施行した22例を対象に,病歴,臨床所見,術前下肢静脈画像所見と,Jamieson分類について解析した.急性肺血栓塞栓症の既往は3例,DVTの既往は11例にあった.PEA術前検査では13例(59.1%)にDVTを認めた.DVTの既往がない11名中5例にもDVTを認めており,22例中,計16例(72.7%)には,既往歴あるいは術前検査でDVTが存在していた.また,DVT合併例16例のうち12例が,Jamieson分類1型であり,有意に多く見られた(p=0.0327).PEA手術患者において,既往歴だけでなく,術前検査でのDVT陽性例も含めると,高い頻度でDVTが合併していた.また,DVT合併と中枢型CTEPH発症の関連が示唆された.

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